キャンセラブルバイオメトリクス

[研究概要]
一人の人間が持つ生体情報には限りがあるため,生体認証において失効・再 登録は非常に困難である.そこで,キャンセラブルバイオメトリクスという 技術が研究されている.ブロックスクランブル方式に基づくキャンセラブル バイオメトリクスはブロック境界線付近の特徴点が不安定となる境界線問題 を孕んでいた.発表者はこの境界線問題を解決するために,補正データを用 いる手法を提案する.補正データとは,境界線付近の特徴点を境界線から遠 ざけるような摂動を意味する.ブロック境界線付近に存在し,不安定であっ た特徴点に補正データを付加することによって,特徴点が安定し,総合的な 照合スコアも向上させることが可能となる.