キャンセラブルバイオメトリクス
[研究概要]
一人の人間が持つ生体情報には限りがあるため,生体認証において失効・再
登録は非常に困難である.そこで,キャンセラブルバイオメトリクスという
技術が研究されている.ブロックスクランブル方式に基づくキャンセラブル
バイオメトリクスはブロック境界線付近の特徴点が不安定となる境界線問題
を孕んでいた.発表者はこの境界線問題を解決するために,補正データを用
いる手法を提案する.補正データとは,境界線付近の特徴点を境界線から遠
ざけるような摂動を意味する.ブロック境界線付近に存在し,不安定であっ
た特徴点に補正データを付加することによって,特徴点が安定し,総合的な
照合スコアも向上させることが可能となる.
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泉昭年、上繁義史、櫻井幸一,
”IDベース暗号、バイオメトリック認証における失効問題についての比較”電子情報通信学会技術報告,"
vol. 106, no. 176, ISEC2006-68, pp. 211-215, 2006年7月.
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泉昭年、上繁義史、櫻井幸一,
”IDベース暗号と匿名バイオメトリクスを用いた鍵管理効率化の提案”,
2007年 暗号と情報セキュリティシンポジウム
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Akitoshi Izumi, Yoshifumi Ueshige, Kouichi Sakurai,
”A proposal of efficient scheme off key management using ID-based encryption and Biometrics”,
Multimedia and Ubiquitous Engineering 2007, pp. 29-34, April
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Akitoshi Izumi, Yoshifumi Ueshige, Kouichi Sakurai,
“ A Proposal of Key Management Scheme and Its Operation Using Anonymous Biometrics on ID-based Infrastructure”,
International Journal of Security and Its Applications