櫻井・堀研究室の皆様

齊藤です。
9月14日のESORICS2004の参加レポートを送ります。


■ESORICS2004
開催期間:平成16年9月13日〜9月15日
場所:フランス・アンティソフィアポリス
参加者:90名程度

■聴講レポート
タイトル:Towards a theory of data entanglement
著者:James Aspnes, Joan Feigenbaum, Aleksandr Yampolskiy,
	 Sheng Zhong
概要:
データとそのユーザを結びつける概念として、all-or-nothing integrity
(AONI)を提案する。このAONIを用いれば、不正なストレージサービスを用い
たとしても、データとユーザを結びつけることが出来ない。
質疑:
Q.ユーザはどのようにしてデータを見つけるのか?
A.オリジナルのデータのハッシュ値を保存しておき、それを元に見つける。


タイトル:A Vector Model of Trust for Developing Trustworthy Systems
著者:Indrajit Ray, Sudip Chakraborty
概要:
信頼度をベクトルにより表現するモデルを提案。このモデルでは、信頼するも
のとされるものとの信頼関係を時間や状況に応じて表現することが可能である。
質疑:
Q.信頼度に対する攻撃者の仮定はしているのか?
A.していない。今後の研究としたい。


タイトル:IPv6 Opportunistic Encryption
著者:Claude Castelluccia, Gabriel Montenegro, Julien Laganier,
	 Christoph Neumann 
概要:
二つのノード間における暗号化通信をIPv6上で実現できる方式を提案。DNSや
TTPをつかわずにGateway同士で認証を行うため、権力の集中化を回避すること
が出来るが、セキュリティは下がってしまう。


タイトル:On the role of key schedules in attacks on iterated ciphers
著者:Lars R. Knudsen, John E. Mathiassen
概要:
ブロック暗号の線形攻撃や差分攻撃に対する耐性を調べた。この結果、鍵スケ
ジュールが線形攻撃や差分攻撃に対する耐性に大きく影響を与えることが分か
った。